竪穴建物が方形区画施設を切り崩す
下記に示すのは、現地説明会で配られた遺構の出土状況図である。
考古学では遺構の切り合い関係から、年代の前後関係を知る。青の点線で囲んだ部分に見るように、竪穴建物(緑の四角)が方形区画施設を切り崩す。
更に図の赤の点線で囲んだ部分では、方形区画施設が一番古く、その方形区画施設を溝が切り崩す。そして溝の後に竪穴建物が出現する。
水の流れるような湿潤な場所に、竪穴建物を造ることはない。溝が機能を失い干上がった後に、竪穴建物が造られるのである。方形区画施設と竪穴建物の間には、相当の時間差が存在する。竪穴建物の大部分は布留式土器の年代であっても、方形区画施設の年代はそれより古いのである。
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第2部 卑弥呼の王宮と墓
卑弥呼の王宮
- 卑弥呼の王宮は秋津嶋宮
- 秋津島宮はどこ
- 伝承の地から出土した特異な建物群
- 竪穴建物が方形区画施設を切り崩す
- 炭素年代による高床式建物の年代
- 多孔銅鏃という二世紀から三世紀の遺物
- 庶民の持ち物ではない装身具
- 広い範囲から持ち込まれた土器
径百余歩卑弥呼の墓